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公開日:2024.8.14

【サステナブルピープル】些細なことで状況が変わると信じ、日々生活しています〜北九州市立高等学校 橋本さん・柳原さん

サステナブルピープル Vol.4

井筒屋グループは、企業の社会的責任を果たすべく、事業活動を通じてさまざまな社会課題の解決に貢献し、人々の豊かな未来と持続可能な(サステナブル)社会の実現を目指してまいります。本企画では、人と地域をつなぎ、豊かな未来を創造していくために、さまざまな業界のフロントランナーたちのお話を伺います。


北九州市立高等学校 情報ビジネス科に在籍。大学進学を目指し、日々勉強に励んでいる橋本愛奈さん(左)と柳原紗希さん。地域社会の課題をビジネスで解決することを目標とする「課題研究R&D」という、科の取り組みで参加している「トマトのおんがえしプロジェクト」のリーダーとして活動中。橋本さんは校外のクラブ活動で陸上競技(400mハードル)に取り組み、趣味はスポーツ観戦。柳原さんは夏まで弓道部に所属しており、一番興味があるのはK-POP。

産学官が連携して取り組んでいる「トマトのおんがえしプロジェクト」に参加し、「トマトのおんがえしカレー」や「トマトのおんがえしサブレ」の販売やマーケティングを担当している北九州市立高等学校 情報ビジネス科。第4回目となる今回のゲストは、プロジェクトリーダーとして活動している橋本愛奈さんと柳原紗希さんのお二人です。今年2月に井筒屋で商品を販売した時の経験談や、この活動を通して学んだことなどについて、お話をうかがいました。

・・・まずは「トマトのおんがえしプロジェクト」について教えてください。

柳原さん「若松はトマトの生産地として有名ですが、栽培過程で発生する規格外のトマトは、形や大きさなどが規格に合わず出荷できないだけで、おいしさには何の問題もありません。若松の響灘菜園では年間100トンのトマトが廃棄されているそうです。そんな規格外トマトを使用して、カレーやクッキーなどの商品を開発。製造、販売までを協力団体が分担し、収益の一部を子ども食堂に寄付することで、食品ロスと子どもの居場所づくりを支援するというプロジェクトです」。

橋本さん「規格外トマトの提供は響灘菜園、カレーやサブレのレシピ開発は九州栄養福祉大学、商品パッケージのデザイン開発は西日本工業大学、販路開拓のマーケティング活動と販売などを北九州市立高等学校が担当しました。その他、レトルト化や製造工程、子ども食堂への配布などの役割において、さまざまな企業や団体が協力しています。トマトのおんがえしカレーだけで、約1,000kgの規格外トマトの廃棄削減につながったんですよ」。

「トマトのおんがえしカレー」378円
レトルトカレー1食につき、規格外トマトを約100g使用。トマトの爽やかな酸味と、さつまいもの甘味がベストマッチ。辛すぎないのでお子さんも食べやすい味わいです。

「トマトのおんがえしサブレ」594円
クッキー5枚でトマト1.5個分が取れる栄養価の高さも魅力。お子さんの噛む力を育てるカリカリとした食感です。どちらも小倉井筒屋 本館7階〈サステナベース〉で販売中。

・・・とても素晴らしい取り組みに参加されていますね!地域のさまざまな団体が関わっていますが、北九州市立高等学校が参加した理由をお聞かせください。

柳原さん「私たちが在籍する情報ビジネス科には「課題研究R&D」という取り組みがあり、地域社会の課題をビジネスで解決することを目標に、さまざまなプロジェクトが進行しています。例えば、北九州市役所や企業とコラボしてアクセサリーを作ったり、部活で使わなくなった竹刀やバットなどの再利用を考えたり。この「トマトのおんがえしプロジェクト」に関わっているのは、食品ロスや規格外野菜、後継者不足といった『農業の課題解決』に取り組んでいるメンバーたちです」。

橋本さん「私たちは昨年卒業した先輩からこのプロジェクトを受け継ぎました。私たちがメインで関わるようになったのは、サブレが商品として完成した後だったので、主に地域イベントでの販売や文化祭などを利用して、いろんな方に知っていただけるような宣伝活動に取り組みました。今後は第3弾の商品を検討中ということなので、卒業までに商品開発などの貴重な経験ができたらいいなと思っています」。

・・・今年の2月、井筒屋でも売り場に立って販売していただきましたが、どうでしたか?

柳原さん「販売経験がないので、最初はどうすれば良いのか分からなかったんですが、何回かやっていくにつれて、まずは自分たちの取り組みを知ってもらうことが大切だと気付きました。そこからは自分達からお客さまに話しかけ、プロジェクトの説明をしたところ、商品を手に取ってくれるようになったので、とても嬉しかったです。売り上げ目標も達成できました」。

橋本さん「自分だったら、どう声をかけてもらえたら買うだろう?と考えました。自分なりにやってみると購入してくださるお客様がいて、やりがいを感じました。でも、話は聞いてくれても、購入につなげるのは難しくて…。「あと一押し」をどうすればいいのかが今後の課題だと思いました」。

柳原さん「井筒屋では販売スタッフを常に4人配置したのですが、人の手配とシフトを組むのが大変でした。中心メンバーはだいたい一人は売り場にいるようにして、人が足りないときは他のプロジェクトのメンバーにお願いして手伝ってもらうなどしました」。

橋本さん「あとは、井筒屋に来られて私たちの売り場に来てくださったお客さまは、他のお買い物のついでに立ち寄ってくれている方がほとんど。お客さまの貴重な時間を多くいただかないように、自分達のやっている活動をいかに端的に説明できるか、というのが結構難しかったです」。

 

 

小倉井筒屋本館7階
〈サステナベース〉
での販売の様子

・・・このプロジェクトは「地域共創」の取り組みということで、大学生や企業の方と一緒の機会も多かったと思いますが、何か学んだことはありましたか?

橋本さん「このプロジェクトで関わる方々は、自分達よりずっと年上の方もいれば、年齢が近い人もいて、相手の年齢に応じた話し方や言葉遣いが難しかったです。大学生が、率先して大人の方たちに挨拶している姿を見て、大人への関わり方や接し方を学べました」。

商品をP Rするため、
ラジオ出演やイベントにも参加しました。

 

カレーの甘みを出すための
「さつまいも」は
苗を植えるところからお手伝いしました。

 

北九州市のYouTubeで
「トマトのおんがえしサブレ」の魅力を
武内市長に伝えてもらいました。

・・・現在、高校3年生。今後の進路や人生について考える時期だと思います。北九州市立高校では「なりたい自分に出会う場所」として高校生活を送っていると思いますが、将来の夢や目標はありますか?

柳原さん「私は税理士になりたいです。実はこの活動を通して、実際に価格設定とか会計作業などを行う中で、もっとお金にまつわることを深く学びたいなと思いました」。 

橋本さん「私は教師になりたいです。中学の時に考え始め、いろいろ悩んだりもしましたが、やっぱり子どもが好きなので。今まで私は学ばせていただいた多くの先生に良くしてもらったから、次は自分が子どもたちにいろいろなことを教えてあげたいと思っています」。

・・・2人のような若い世代に、北九州をもっと盛り上げてもらいたいと思っているのですが、北九州という街について、期待していることはありますか?

柳原さん「今、住んでいる人もあまり知らない街の魅力があると思うので、北九州の良さをもっとP Rして、どの世代の方でも住みやすい街になればいいなと思います。高校を卒業したら北九州を離れる若い人も多いようですが、私は交通の便もいいし、便利で住みやすい街だなと思うので、外に出たいとは思いません」。 

橋本さん「私は、休日も子育て中の人たちが困らないくらい、子どもが遊べる施設が増えたら嬉しいです」。

・・・最後に、このブログに登場いただく方に同じ質問をしているのですが、あなたにとって「サステナブル」とは何だと思いますか? 

柳原さん「環境に負担が少なくて、人がより生活しやすい世界を作っていくことです」。 

橋本さん「サステナブルには、持続可能という意味があって、この活動ももちろんそうですが、日頃から食品ロスやゴミの出し方など、些細なことで少し状況が変わると思うので、日々気をつけながら生活しています」。

・・・若い人たちが素晴らしいプロジェクトに参加し、しかも日々サステナブルを意識していることを知って、とても嬉しく思いました。今後もこの取り組みを継続できるよう、後輩にバトンを渡してください。今日は本当にありがとうございました。

 

今回取材させていただいたお2人の通う学校のHPはこちら↓
北九州市立高等学校

 


【サステナブルピープル】新しいことや変化を取り入れ、
楽しむことで自分自身のサステナブルに
〜北九州市役所 吉田智子さん〜

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